日本の電車って普通電車とか特急電車とか寝台車とかに分かれていますよね?
インドでは普通と特急の区別はあるかどうか知りませんが寝台車とか高級客車なんかがいろいろとくっついて走っています。
海外ではそれが普通なのかもしれません。
で、私は普通に2等とかのチケットを買って旅行していました。
ちなみに2等は最低ランクの客車(たぶん)
いろんな人が乗っています、 ゴチャゴチャ乗っています。
凄い数のインド人に囲まれます。
よくテレビや雑誌なんかで列車に凄い数の人間が乗って走っているような風景を見かけませんか?
この人たち電車からはみ出して乗ってる!! と思ったりするでしょう?
そんな感じです。
私もチョット電車からはみ出して乗ったりしていました。
いろんなインド人がよく話しかけてきていろいろ盛り上がったりします。
中には英語がまったく出来ないインド人がヒンドゥー語で必死に喋ってくる人もいます。
そんな時は意味不明なのでテキトーに笑顔でうなずいたりして過ごします。
とにかく我々日本人に興味があるみたいですね。
また我々日本人はお金持ちなので2等客車に乗ることが少ないみたいで珍しいみたいでした。
『君はもっといいシートのチケットが買えるだろ?』 的な質問は何度もされましたから。
さて今日は寝台列車に乗ったときの話。
2007・9・28
ブッダ・ガヤーの寺院群を見学し終えてガヤー駅に到着。
ガヤー駅からコルカタのハウラー駅まで行くチケットをあらかじめ買っておいたので安心しきってのんびり駅のそばのお茶屋さんでチャイを飲んだりココナッツを食べたりして過ごしていました。
まだまだ列車が来るまで時間はありましたがホームナンバーと時間を確認するために駅員にチケットを見せて確認してみました。
すると駅員は「この電車はキャンセルした」。
とやる気無い感じで言ってきた。
いまいちキャンセルの意味が分からなかった、
『キャンセル? ってことはチケット買い直せって事か? え?でもこのチケットは何がいけないの?』
よく確認していくとどうも乗る予定の電車自体がまったく動いていないという。
この電車を逃すと日本行きの飛行機に間に合わなくなるかもしれない。
これにはさすがに焦りました。
急いで対策を考えます。
次の電車の確認をするのに掲示板を探しましたがどの掲示板もヒンドゥー語の掲示板で意味不明です。
困り果てているとインド人の若者グループが話しかけてきた。
電車がキャンセルしてしまって困っているっぽいことを必死で説明すると通じたみたいで駅員に聞きに行ってくれた、 インドのチケット売り場の窓口はいつも凄い人だかりでなかなか取り合ってくれないので私は苦戦していたのですがその若者のインド人はチケット売り場の裏口から直接侵入して無理やり駅員に事情とかを説明して次の電車のナンバーを聞いてくれたり時間を聞いてくれたりした。
凄く強引・・・
でも本当に助かった。
いろいろ教えてもたったあと彼らはさわやかに去っていた。
いい人々だった
凄く温かみを感じた。
で、とりあえず新しくチケットが買えた。
でもこのチケットは2等席でした。
2等のごちゃ混ぜ席は楽しいけど何時間も寝れずに立ったまんまとかになる可能性が大きいので寝台車がよかった。
駅員に質問してみると、ここはじゃ無くて向こうの受付だ!とかいろいろ言われてたらいまわしにされて最終的に電車が来たら直接車掌と交渉して寝台席を探せと言ってきた。
しかたないか・・・
ガヤ駅のホーム
確か11時くらいに電車が来るはずだったのだけど12時を過ぎてもまったく電車がこない、不安と眠気で変な気持ちになっていた。
1時を過ぎた頃ようやく電車が到着した。
急いで寝台車に向かう、インドの電車は凄くたくさん客車がくっついてるので長い。
寝台車の入り口前に行ってみると5〜6人私と同じように寝台車に変えて欲しいと言う客が集まっていた。
私も寝台車がいいと訴えた、何度か無視された気がしたがめげずに訴えると
「AC2クラスへ行け! ここは満車だ」
と言われた。
AC2って何だよ?
何かゲームの名前か?
とか思いながらAC2クラスの客車を探す
ちなみのAC2はエアコン完備指定席車両のことで夜は寝台車になっているのだ。
AC2の車両の前にも人だかりが出来ていてチケットを買おうと必死であった。
私も割って入ってチケットくれと交渉してみます。
が、その間に電車が動き出した。
『え? 俺まだ乗れてないよ』
って感じです。 一気に心拍数上昇です。
車掌とかその他の人々は一足先に電車の中に入ってしまいみんなが一斉に入ったから私の入る隙間がありません。
『え? 俺まだのれte・・』
走って他の入り口を探します。
でもACクラスの客車って名前のとうりエアコン完備車両で最低限のドアしか開いていないのです。
困った困った。
あわあわ言いながら入り口を探します。
やっとこさ入り口を見つけた頃には電車はもうかなりのスピードで走り出していました。
『50m走7秒台の俺の脚力をなめるな!』 (全盛期に限る)
と言わんばかりで猛烈ダッシュ。
入り口の手すりをつかんで腕の力で体を入り口付近にに持っていき飛び乗りました。
身軽でよかった。
いやほんとに・・・
で真っ先に私を見捨てて列車に乗り込んだ車掌を探し出しました。
『お客様は神様だろう!!』
と言って罵ってやりたかったのですが、 a visitor
is
God とか意味不明な英語しか浮かばなかったのでやめました。
いや適切な単語が浮かんでもそんなこと言いませんが・・・
何とかAC2クラスの席に空きが合ったようで無事に寝台車に乗れました。
でも寒かった。
この日、私は人生で初めて動いている電車に飛び乗った。
2007年の9月29日、 午前1時頃であった。
一生忘れない思い出にしたい。
(2008年2月8日のブログから抜粋)